野菜とハーブ

 

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慢性的なストレスに曝される現代人にとって、ストレス耐性を高め、癒しの効果を持つ植物、すなわち、野菜とハーブについて、考えてみましょう。健康はバランスのとれた神経、内分泌、免疫系の調和の上に成り立っていますが、多くの植物には、これらの各系に作用して、身体があらゆる種類のストレスと緊張に効果的に順応することができるよう、私たちのホメオスタシス(恒常性)を高めてくれるはたらきがあるのです。



地中海地方は野生のハーブの宝庫です。今月からハーブ専門家である右京裕子さんにハーブの歴史や効用などを解説していただきます。"地中海料理とハーブ" をご一読ください。


右京裕子さんのプロフィール 

ジャパン・ハーブスクール講師、英国園芸療法協会指導員、NHK学園ハーブ講座講師。

「ハーブは私たちの生活の中で様々な使われ方をしますが、中でも食用としての用途は種類も多く、利用法も多岐に渡っています。地中海料理を美味しくしているハーブを、様々な観点からご紹介していきたいと思います。」



 

 色鮮やかな野菜が目を惹きつけ、食欲を促すのはなぜでしょうか

 

植物には、私たちの健康を促進する様々なはたらきがあります。たとえば、ビタミンやミネラル以外にも、今話題のポリフェノールを始めとする数多くの物質が含まれます。それらは「生物活性成分」と呼ばれ、可食植物には一万二千種あるといわれます。ポリフェノールは植物に色彩や芳香を与えて、昆虫を惹きつけ、繁殖を媒介させるだけでなく、病原菌などに対して抵抗性を付けさせるなどの作用があります。

 

その色や香りによって、惹きつけられるのは昆虫だけではありません。植物は、私たち人間をも惹きつけているのです。人類は何万年ものあいだ、植物とともに進化してきており、人間に備わる消化機能と生理機能は、身体に栄養を供給するだけでなく、医薬的価値もある植物を土台とした食物を消化して、うまく利用することに適応しているからです。

 

 

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地中海地域では、野菜や果物の摂取率が際立って高いという特徴があります。野菜は料理の付け合せとして、果物はデザートとして地中海料理の中で登場しますが、イタリア語のコントルノ(付け合せ)は、装飾芸術から来た言葉で、「縁飾り」を意味します。色とりどりの野菜やハーブは、グリルした肉や魚の料理皿に、視覚的、味覚的価値を添えています。



 

 

 

植物中のビタミン、ミネラル、活性成分が、身体の新陳代謝を促し、酸化ストレスを予防する

 

典型的な地中海料理を準備するにあたって、特にソースを作るときは、少量のセロリやパセリ、バジル、ニンニク、ホットペッパーなどの野菜と、ローズマリー、セージ、ベイリーヴス、オレガノ、ミント、マヨナラ、フェンネルシードなどのハーブが用いられます。これらの食材は、それぞれ特徴的な風味と芳香があり、ビタミンやミネラル、食物繊維、ポリフェノールに代表される活性成分を含みます。

 

野菜(果物)に含まれるビタミンやミネラル、食物繊維が不足すると、身体の失調をきたしやすくなります。糖質、たんぱく質、脂質が三大栄養素と呼ばれるのに対して、ビタミン、ミネラルは副栄養素とも呼ばれます。糖質を主とするエネルギー代謝にはビタミンが不可欠であり、たんぱく質を原料とする細胞の新陳代謝には、ビタミン、ミネラルともに必要ですが、現代人の食事にはその双方が不足していることがわかっています。

 

 

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動脈硬化やガンなど、加齢による疾患の病因とされるフリーラジカル(酸化ストレス)に対して、もっとも有効な予防手段は、食物から抗酸化物質(ビタミンC、E、ポリフェノールの中でフラボノイドと呼ばれるケルセチン、イソフラボン、カテキンなど)を摂取することです。それらが豊富な野菜、果物の摂取率は、動脈硬化に基づく心・血管障害や、ガンによる死亡率と逆相関関係にあることを、多くの疫学調査が証明しています。

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